iPhone4のブラックとホワイトはズラされた?

iPhone4がディスプレイの供給が遅れることによって、1ヶ月くらい遅くなるみたいですね。

6月24日発売だというのに!

Appleが確保した分は当日販売分(予約なし)が出るだと!?予約した人はどーなるんだ!

と、言いたい人も多かろうと思います。(え?私?)




ちなみに、iPhone4はブラックとホワイトの2色があります。

しかし、予約はブラックのみ可能です。




さて、ここにどんな意味があるのでしょう?



いくつか理由が考えられますね。

1つはホワイトバージョンを作る部品の供給の問題だったのかも知れません。ディスプレイと同じですね。


マーケティング上の理由からかも知れません。
色にこだわらない人やブラックを希望する人をまずごそっといただいておいて、---それだけでも十分に世の中で話題になるので---しかる後にホワイトでもう1度話題を提供し、2つの山場を作る・・・という売り方です。ホワイトキター!的な盛り上がりが展開されそうです。「入荷時期未定」とするあたり、さすがアップルですね。シズル感たっぷりです。


はたまた、実は販売上の理由からかも知れません。これが私の本命。「予約はブラックのみ」という情報を見たときに真っ先にこの理由を考えました。

iPhone4は予約開始初日に60万台(世界で)を越える予約数があったそうです。しかし、これはブラックのみ。
一方で、ホワイトのほうがいいという人も多いようです。比率でいうと半々かそれ以上にホワイトのほう人気があるように思います。(Twitterで独自調査)
あのバンパー、ホワイトのほうが似合いそうですしね。


で、もし、ブラックとホワイトの両方を同時に受け付けた場合、120万くらいの予約が1日のうちに殺到することになります。

60万でも十分に殺到ですけどね。なんせ1秒間に7台が予約される計算ですから。

予想をはるかに上回った予約により、Appleのシステムにトラブルが発生しました。
これがもし、ホワイトも同時に受け付けていたら・・・。



それに、iPadと違って、iPhoneは電話です。お金を払って商品を受け取ってはいおわりーというわけにはいきません。

予約には30分くらい掛かります(体験談)。
世界中のiPhone売店が混乱することになったでしょう。


このあたりの販売面の混乱を避けるために、ブラックとホワイトを「ズラした」のではないかと思います。





さて、これはまさにプロジェクト運営のキモでもあります。


様々なことを一度にやるのは混乱を生み出します。
プロジェクトのタスク(またはプロジェクト自体)を意図的にズラすことで混乱を回避することができます。
そもそも人は2つ以上のことを同時にできません(特に男はそうですよね)。
同時にやっているように見えても、実は細かく頭を切り替えているのです。

慌ただしくいろんな仕事を抱えこんでいて、作業量とストレスは膨大にあるのに実はなんにも成果は出ない・・・という経験をしたことはありませんか?
人も組織もいろんなことを同時にやろうとすると混乱します。
遠回りのように見えて1つ1つ順番にこなしていったほうが早く進みます。

何かを後ろにズラすというのは簡単そうに見えて、いざ実行しようとすると、思ったりよりも勇気がいります。しかし、結果的には成果に結びつきやすくなります。

勇気を持ってブラックプロジェクトとホワイトプロジェクトをズラしてみてはいかがでしょうか?

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というメルマガを出そうかと思います。会社で。